今年も秋のアレクサンダーテクニークの講習を行いました
今年も兵庫県立西宮高校(通称「県西」)のアレクサンダーテクニークの講座を行ってきました。阪急宝塚線甲東園駅より坂を上って20分ほどのところにあります。今日はとてもいい天気でした。
新型肺炎の感染防止のため、フェイスシールドを着用。結構いろいろ種類があるんですね。ホームセンターで購入しました。慣れないうちは平衡感覚が少しおかしくなりましたが、後半には慣れてきました。なんでも経験しないとわからないものです。
真ん中はホルンの船越さん、右はヴァイオリンの井上さん。井上さんはこの高校の卒業生です。私にとっては、二人ともいつもエクスチェンジをしている同僚。
ハンズオン(被験者の身体に触れるワーク)も薄い使い捨ての手袋を生徒さんが変わるたびにつけかえて、対策は万全。
進行役の先生は静岡県からリモートで参加しました。音楽科の生徒さんは40人。これから音楽で仕事をしていこうと思っている人ばかりです。コンクールで実績を積んでいく生徒さんもおられます。この学校の先生がアレクサンダーテクニークの体験者で、音楽家としての生活や、これからの舞台でのパフォーマンスにきっと役に立つだろうという信念でこの40人(3年生)の為に毎年私たちを呼んでくださいます。例年4人で10人ずつ指導していますが今年は新型肺炎の関係でリモートの授業、そして時間数も短くなりましたが、みなさん真剣に授業をきいてくれて、またハンズオン(指導者が持っているダイレクションを生徒が感じ取り、身体の方向性を得る)も少しではありますが体験してもらえてとてもよかったと思います。
舞台だけでなく普段の生活にアレクサンダーテクニークを取り入れることが肝心です。舞台の上でだけ気合を入れて弾いていると身体の使い方が普段と違うのでとても力んでしまう傾向があります。自分の習慣(こういう局面ではこう対処する、こういう刺激に対してはこう反応する、など)を客観的に眺めて「このアクションは本当に必要か」と自分に問いかけてもらいたい。セゴビアは「自分の先生は自分であった」と言っていましたが、究極の先生は自分で、自分を客観的に冷静に眺める事ができれば一番効率のよい練習になるはずです。アレクサンダーテクニークはそのよい指針になるでしょう。なので転じて指導者の方こそ是非知ってもらいたいテクニックです。