ぽかぽかてんぽ

日々是好日(にちにちこれこうじつ)

「お茶」の話

作者が大学生から25年間、ご縁があって茶道を習いに行っている間のいろいろな発見、出来事、それについての感想などが書かれています。

毎週毎週土曜日の午後に、歩いて15分ほどのお茶の先生のところへ通う作者なんですが、最初はその「型」を難しく感じ、少しの違いも見逃してくれない先生に、自分は才能がないのではないか、向いてないのではないか、などと逡巡。しかし長い時間をかけて、お茶の作法やその意味深さを学んでいきます。型を厳密に踏襲することによってふっと生まれてくる季節の美しさ、作法の奥深さ、菓子の季節感、道具、などすべてに意味がある。そして一期一会の本当の味わい方を学びます。

いま目の前にあるその時を十分に味わう。これは茶道に限ったことではないですが、いろいろなことを習得していったり、たくさん学んだ末に、あるときたどり着く一つの境地みたいなものではないかなと思います。日常でもこんな日が、こんなひとときが過ごせたら、とてもいいことだと思います。

ギターを弾いていても、そういう時ってないですか?音楽はその作業の中で、時間の概念もかなり大きく締めますからますます目の前の一瞬が輝きますね。ほんの数秒だったりして。「いいな~」と感じる。そしてその余韻。

ギターは弾けるようになるまでがなかなかに大変な楽器ですが、弾いている途中に音楽の何かを垣間見たときすごくうれしいですよね。

私が最初にギターを習った先生は、そういうことをあまり型にとらわれずに教えてくれた人生でも貴重な人です。お酒が大好きでビール1リットルくらいすぐ飲んでしまう。レッスン以外でもデュオの相手をしてくれたり、セゴビアやブローウエルの演奏会に連れて行ってくれたり、遠足に連れて行ってくれたりと振り返ると心の栄養をたっぷり与えてくれ、貴重な10代でした。

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